The season words of March, with their meanings in English. English page
三月の季語は、すべて春の言葉です。啓蟄(3月5日ごろ)からは虫や草木の目覚めを、春分(3月20日ごろ)を過ぎると、日の長さや花の便りを述べる言葉が多くなります。
社内連句会が、連句の発句(最初の句)に入れる季語を選ぶための手引きとして、月ごとにまとめたものです。例句は、江戸から大正の俳人の句です。
3月の季語(時候)
- 啓蟄春
- 二十四節気の一つで、三月五日ごろ、冬ごもりしていた虫が地上にはい出るころです。
- 弥生春
- 三月の古い呼び名で、草木がいよいよ生い茂る月の意といわれます。
- 暖か春
- 春の、寒くも暑くもない、心地よい暖かさをいう言葉です。
- 彼岸春
- 春分の日を中日とする前後七日間のことで、墓参りをして先祖をしのびます。毎年よ彼岸の入に寒いのは子規
- 遅き日春
- 春になって日が長くなり、暮れるのが遅くなったと感じられることをいいます。遅き日のつもりて遠きむかしかな蕪村
- 春の宵春
- 春の日が暮れて間もないころのことで、華やいだ、なまめいた趣があります。
3月の季語(天文)
- 春雨春
- 春に静かに降り続く細かな雨のことで、草木の芽をやわらかに濡らします。春雨やものがたりゆく蓑と傘蕪村
- 春風春
- 春に吹くやわらかで暖かな風のことで、のどかな気分を運びます。
3月の季語(地理)
- 春の泥春
- 雪解けや春の雨で、ぬかるんだ道や野の泥のことで、春らしい景色の一つです。
- 春の水春
- 雪解けや春の雨で水かさを増し、ぬるみ始めた川や池の水のことです。春の水山なき国を流れけり蕪村
- 春の海春
- 春の穏やかな海のことで、のどかに凪いだ明るい海が思い浮かびます。春の海終日のたりのたりかな蕪村
3月の季語(生活)
- 卒業春
- 学校の課程を終えて巣立つことで、三月は各地で卒業式が行われます。
3月の季語(行事)
- 雛祭春
- 三月三日、雛人形を飾り、女の子の健やかな成長を祝う行事です。草の戸も住替る代ぞひなの家芭蕉
- お水取り春
- 奈良・東大寺二月堂の修二会のうち、三月十三日未明に香水を汲む行事です。
3月の季語(動物)
- 初蛙春
- その年に初めて聞く蛙の声、また初めて見る蛙のことです。
- 囀り春
- 春、繁殖期を迎えた鳥たちが、高く澄んだ声で鳴き交わすことをいいます。
- 蝶春
- 春の野に舞う蝶のことで、単に「蝶」といえば春の季語になります。
- 雲雀春
- 春の空高く舞い上がり、さえずり続ける小鳥のことです。雲雀より空にやすらふ峠哉芭蕉
- 雉春
- 春の野で「ケーン」と鋭く鳴く鳥で、日本の国鳥とされています。父母のしきりに恋し雉子の声芭蕉
3月の季語(植物)
- 菜の花春
- 春、畑一面に黄色い花を咲かせる油菜の花で、春の明るい景色を代表します。菜の花や月は東に日は西に蕪村
- 初桜春
- その年に初めて咲いた桜のことで、待ちわびた花を喜ぶ心がこもります。
- 菫春
- 春の野や道ばたにひっそりと咲く、紫色の小さな花です。山路来て何やらゆかしすみれ草芭蕉
- 木蓮春
- 春、葉の出る前に、紫や白の大きな花を上向きに咲かせる木です。
- 沈丁花春
- 早春に小さな花を手毬のように集めて咲かせ、強く甘い香りを漂わせる木です。
- 桃の花春
- 春に淡紅色の花を咲かせる木で、雛祭にも飾られる花です。
- 土筆春
- 春の土手などに生える杉菜の胞子茎で、摘んで食べる楽しみもあります。
- 蒲公英春
- 春の野原や道ばたに黄色い花を咲かせ、やがて白い綿毛を飛ばす草です。
※当会の2013年3月の歌仙は、発句の春の季語から『遅き日』の巻と名づけました。(社内連句会)
※季語の季節は、旧暦にもとづく歳時記の分け方によります。立春・立夏・立秋・立冬の前後で、同じ月に二つの季節の言葉が並びます。
※この季語で、連句バトンの発句を詠んでみてください。
